M&Aによる企業の合併では事前の融和策の策定が不可欠

M&Aによって、ある会社を100%買収し、完全子会社化とした際、もしくは完全子会社化して独立運営させてから一定期間経過後に、企業の合併を検討する際には、特に合併後にどのように自社と対象会社の間でお互いのヒト、モノ、カネなどの経営資源や様々な制度、組織体制などを有効に統合して、そこから当初計画している高いシナジーを如何に実現していくかがポイントとなります。こうした合併の際にどのように統合を進めていくかという具体的なアクションプランは、合併時点で策定するのではなく、M&A実施前の検討段階の時点で、対象企業の合併を行う際の個別具体的な対応策、その際に発生する課題や問題点、更にそれに対する対処法といったことをなるべく具体的に検討した上で、対象会社とも事前に合意をしておく必要があります。M&Aにおいて、当然求められるのは、「会社を買う」ということではなく、買収後にどれだけシナジーをあげて、高い業績を達成できるかであり、シナジー実現の源泉となる自社と対象会社の両社間の統合策(融和策)を、事前に如何に具体感を持って、両社の間で高い納得感を醸成しながら策定できているかどうかが、企業買収成功の大きなポイントとなりえます。M&A(企業の合併)と法人税数年前からM&Aという言葉をよく耳にするようになりました。一般的には企業の合併などのことをM&Aと言いますが、これをする際には大きな問題がいくつもあります。合併するのに多額の資金が必要になるというのもそうですが、多額の法人税が発生してしまうということも忘れてはなりません。合併をした企業は、された企業に対してお金等を渡しているのですから、当然法人税は発生しません。しかし、合併された企業はその企業を売ったわけですから、売却により利益(所得)が発生し多額の法人税を支払わなければなりません。そして合併により、合併した企業と合併された企業は一つの企業に統合されます。つまり、合併により発生した法人税は合併した法人が支払うのと同義なのです。このことに対して法人税法では一定の措置を設けています。合併前においてある程度関係性の深かった企業同士が合併した場合、その合併において所得は発生しなかったものとするとしています。例えば、合併前において合併される企業の株式のすべてを合併する企業が保有していた場合、実質的にその2つの企業は別々の企業ではなく1つの企業と同じ状態にあったと考え、合併をしても所得は発生しないものとしています。M&Aは、話題になった頃はあまり良いイメージのあるものではなかったかと思います。しかし企業の合併などが進み企業が淘汰されるのは悪いことではありません。そのため、法人税法では企業が合併などをしやすいように、このような措置を設けているのです。